水耕栽培装置に自作のLED照明を設置した様子。

こんにちは!自作の水耕栽培装置に挑戦中の@Kickchan_tです。

今回はLED照明の作製方法についてご紹介します(ง°̀ロ°́)ง

もし自宅で水耕栽培に挑戦しているでしたらLED照明の導入を検討してみる価値があると思います。というのもLED照明で夜間に照射することで24時間野菜を成長させ続けることができます。

効率的ですよね。特に冬場は日照時間が短いので必須かもしれません。電気はコンセントから簡単に手に入るので市販のものを買うか自作すれば良さそうです。

自宅の水耕栽培にLED照明を導入してちょっと進んだ野菜の栽培を始めましょう!

どんなものができる?完成するLED照明の自作例をご紹介。

LED照明の自作方法を紹介をする前に完成例をお見せします。

LED照明の取り付け例2つ
  1. レール状にする方法
    • どこにでも取り付け可能です。
    • 見た目がすっきりします。
  2. アクリル板を使って太陽光とのハイブリッドにする方法
    • ちょっと特殊な例です。
    • 太陽光とLED照明のいいとこどりのデザインです。ハイブリッドですかね。
    • LEDが熱破壊されないように、日中はオフにしておいた方がいいかもしれません。

それぞれの取り付け方法をご紹介します。

LEDレールを使う方法。どこにでも取り付け可能な形です。

レールを使った方法では配線カバーを使っています。偶然見つけたのですが、配線を隠すことができるのですっきりさせることができました。加工もしやすいですし、おすすめです。

水耕栽培に使用する自作のLED照明のレール

配線カバーに穴を開けて内側には導線が通るようにします。

 

アクリル板に取り付けて太陽の光も使用する方法

LED照明だけでもOKですが、自宅は工場とは違うので陽の光が入るところに水耕栽培装置を置くことが簡単にできます。太陽の光とLED照明を両方使うことができないか。。ということでご紹介するのがアクリルを使いLEDと太陽光をハイブリッドで使用できる方法です。

水耕栽培装置に自作のLED照明を設置した様子。

ご覧の通り、透明なアクリル板にLEDを直接取り付けています。昼は太陽の光とLED、夜はLEDのみという運用をしています。

ちなみにLEDは赤と青で別々に照らしています。

実は青と赤別々で照らすことには別の狙いがあります。赤と青を別々に照らした方が成長が早いという学術論文がありそこからアイデアを借りています。特許も出ていますが、特許は個人利用の限りは問題ないようです。

どうですかね?怪しいですが、植物には良いはずです😃

なぜLED照明が水耕栽培にいいの?

LED照明はすっかり安くなりましたし、照明といえばLEDとなっていますけど水耕栽培でのメリットはご存知でしょうか?こちらでご紹介しますね。

①最適な光を使うことができる。

植物が光合成をし成長するためには光が必要です。そして光としては”赤”と”青”があればいいのです。

植物は全て”緑”色に見えます。これは私たちの目に緑色の光が入っているからです。緑色は植物から反射されています。つまり、植物は私たちに見える反射された緑以外の光が成長に必要なのです。

葉は緑ですね♪
自宅の水耕栽培で採れた野菜

光の3原色というのがあります、全ての色は赤・青・緑で構成できるというものです。皆さんの携帯電話も虫眼鏡で拡大すると、赤・青・緑に見えると思います。

植物工場では生産効率化のために不要な緑を除いています。完全に不要というわけではなく、緑があった方が成長は早いという結果もあるようですが、学術的に未解明のようです。植物工場と同じように緑を外しちゃうのもOKでしょう。

注意!赤色と青色には種類がある。水耕栽培に適したものを選ぼう。

注意すべきなのは赤色・青色だったら何でもいいというわけではないということです。
虹は7色のイメージですが、実際には綺麗に7等分で分かれているわけではなく、もっと細かくあります。

植物は赤でも赤外側に近い色を好むようです。赤いLEDは普通に買うと波長(光は波です)が620nm程度なのですが、650-670nmをに反応します。

ということで、LEDを購入する際には植物用のものを選んでください。青はあまり気にしなくてOKで、赤は注意が必要そうです。自作に適した植物用の赤色LEDはあまり売っていないので注意しましょう。

②電気代を安くできる。

身の回りでも続々と蛍光灯からLEDに照明が置き変わってきていますね。省エネが目的です。水耕栽培でもLED照明は基本つけたままですのでランニングコストを低くした方が良いですね。

照明は常時ONの必要なし!PWM制御で電気代節約。

実は植物の栽培では常時光を当てていなくていいんです。高速でon/offを繰り返す照らし方をPWM(Pulse Width Modulation)といいますが、PWMでの制御が水耕栽培に最適かもしれません。

PWM制御とはある周期に対して、一定期間on、一定期間offを繰り返すものです。
水耕栽培でPWM制御をしている様子。

LED照明は植物の光合成のために行いますが、どうも光合成の際の化学反応にも周期があり、その周期の中には光合成が行われる光が必要な期間炭水化物を精製していて光が不要な期間に分けられるようです。その周期が200us(200 x 10-6 sec)とのことです。

文部科学省の実験に記載されていましたが、Duty比30%でも問題ないということなのでこの比率と周期を意識した設計をした方が良さそうです。

蛍光灯だとPWM制御はできません。電気代がそもそも安いLEDが間欠運転できるということでトータルで有利なんです😃

③自作に適している

本屋さんで良くLED制御の実験を紹介している本をみます。DC電源で扱えるので電子工作と相性がいいからだと思います。またLEDを使って車の改造をしてる人が多いようでLEDまわりのパーツも入手しやすいですね。

自作した回路の構成

※もし参考になさるのであれば、自己責任でお願いします。

定電流駆動させます。

LED駆動は定電流駆動させます。

回路の特徴

  • 定電流駆動
  • 電流値は抵抗で自由に変えられる
  • PWM信号を共有できるようにセレクタを用意
  • PWMのDuty比をかえることで明るさ可変を実現

本当はPWM信号もフォトカプラを使ってホスト側と絶縁したかったのですが応答速度が足りないため断念しております。。

部品

  • TR1 : 2SC1815-GR
  • Q1 : 2SC3422
  • R1 : 1Wカーボン抵抗
  • フォトカプラ : PC817

定電流駆動させる理由ですが、LEDの降下電圧が結構ばらつくのを吸収するためです。

抵抗と抵抗に加わる電圧で電流を決めるのって結構大変なんです。例えば電源と抵抗とLEDの直列回路という構成で複数のLEDをつないだとします。それぞれの降下電圧がばらばらなので抵抗にかかる電圧がわかりません。流す電流を決めるために思考錯誤して抵抗を決めなければならないのです。

定電流駆動であれば”定”電流であるので同じ電流で駆動できます。

定電流はTR1とR1で実現されます。トランジスタは導通状態でベース・エミッタ間に加わる電圧VBEがおおよそ0.7Vとなるので、R1にかかる電圧も0.7Vになります。電圧を抵抗で割ったものが電流になりますから、R1次第で電流値が決まります。

明るさの調整

  • 最大の明るさ = 電流は抵抗値で決める
  • 明るさはPWMのDutyで決める
    • お手軽装置はPWM offで作ってますが、、
    • 後ほどソフトウェアのほうで説明します。

Dutyはon / (on + off)です。Duty 50%というと半分で照らしているイメージですね。

シミュレーション

LTSpiceでシミュレーションしてみました。LTSpiceとは便利な電子回路シミュレーターです。

緑がV2でPWM駆動部分、青がQ2のトランジスタに流れる電流です。PWMのパルスに連動し電流が駆動できているのがわかります。シミュレーターのお墨付き!

まとめ

水耕栽培へのLED照明導入方法についてご紹介しました。みなさんもLED照明を導入して一歩進んだ水耕栽培を始めましょう。

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