ウィーンブリッジ回路を作製しオシロスコープで実際の波形を確認している画像。

自作のEC計を作りたいと色々進めているのですが、正弦波で測定する必要があることがわかりました(×_×;)

正弦波ってAC電源以外なじみなかったのでまさか作る必要性があるとは。。という感じです。
せっかく正弦波を作ってもADコンバーターで測定できなきゃ意味ないので、プラス側で動く正弦波を作ってあげる必要がありそうです。

ということで今から作りたい自作EC計用の回路はこちら。

これからつくる回路
  • 正弦波(交流波)を出力できる回路。そりゃそうです。
  • プラス側で動く回路。ADCでの測定のために仕方ないですね。

こんな感じで汎用ICをつかって実現できたのでご紹介します(◍•ᴗ•◍)♡ ✧*。

ウィーンブリッジ回路を作製しオシロスコープで実際の波形を確認している画像。

なんでウィーンブリッジ回路にしたの?正弦波を作る方法はどんな方法がある?

正弦波はまちがいなくアナログ出力なので、デジタルのように設定を単純に切り替えてON/OFFするように簡単にできないです。。(×_×;)

ラズパイを使ってEC計を作る予定ですが、デジタル信号しか制御できないラズパイではどうやって制御すれば良いのでしょうか??

DAコンバータICを取り付けてデジタル制御する。でもラズパイだと難しそう。

ラズパイのデジタル信号をアナログに変換できるDAコンバーターを使う方法はどうでしょうか
‎٩( ‘ω’ )و

ICさえちゃんと制御できればプログラムで制御出来ちゃうのでシンプルに見えますね。
でもここで問題が。。

ラズパイでDAコンバーターで正弦波を作ると困ること
  • ラズパイが正弦波を作ることになるのでラズパイのCPUのリソースを常に使います。
  • 実際にデータを取るときはさらに困りそうです。EC測定の時は電圧を測る必要があるので正弦波を止めざるを得ないのです。。
  • リアルタイムOSでないので正弦波にちゃんとならないのでは??可能性は高いです。

解決するためには専用のPIC回路を使ったりしてラズパイのCPUが占拠されないような工夫が必要そうなので複雑になるのは避けられそうにありません。

正弦波発振回路を作ることで解決。

ラズパイのCPUリソースを使わないように正弦波発振回路がひとつの解決策かもしれません(◍•ᴗ•◍)♡ ✧*。

有名なのはウィーンブリッジ回路です(〃’ω’)
汎用のオペアンプや抵抗、、キャパシタ、ダイオードでできちゃうのですごいお手軽です。
DAコンバーターやPICも必要としないので部品代も安くできます。

欠点は周波数を変えにくいところでしょうか(×_×;)

抵抗とキャパシタの定数で発振周波数が決まるので、ラズパイ + DACといったソフトウェアでの制御に比べると自由度は低いです。

ウィーンブリッジ回路を作りましょう。構成は?

今回作るウィーンブリッジ回路の概要をご紹介します。

メインのウィーンブリッジ回路とその部品であるオペアンプに負電源を供給する回路、交流波形の出力インピーダンスを下げるエミッタフォロワで構成しようと思います‎٩( ‘ω’ )و

正弦波の発振源・ウィーンブリッジ回路の構成は?

まずは正弦波を発振するウィーンブリッジ回路の部品です。

ウィーンブリッジ回路の構成
  • オペアンプ。今回は汎用品のUA741を使おうと思います。
  • ダイオード。1N4148を使います。
  • 抵抗。電流はそんなに流れないので1/6W程度で十分でしょう。
  • キャパシタ。最大5Vの振幅の交流を扱うので6.3Vあれば十分じゃないでしょうか。

オペアンプのためのマイナス電源

こちらは前回の記事で作ったタイマーIC555を使ったものを使おうと思います。

マイナス電源の簡単な作り方は?自作回路を作って検証してみました。

出力インピーダンスを下げるためのエミッタフォロワ

LTSpiceでシミュレーションしているとウィーンブリッジ回路の正弦波をプラス側へオフセットすると、つなげる負荷によって大きな振幅の増減があることがわかりました。

ちょっとまずいのでエミッタフォロワを使って出力インピーダンスを下げて意図した通りの正弦波になるようにしています。

エミッタフォロワで用意する部品
  • NPNトランジスタ。エミッタフォロワの基本です。
  • 抵抗。流れる電流を制限します。

実際の回路構成はどうなる?

LT Spiceでシミュレーションをかねて回路を作りました。
ウィーンブリッジ回路の電子回路図

オペアンプもパッケージぽいシンボルにすべきでした( ಠωಠ)

周波数は?

ウィーンブリッジ回路は抵抗とキャパシタの容量で周波数が決まります。

ウィーンブリッジ回路の周波数を求める数式

という周波数になります。

EC値と周波数は関係するのかはまだ分かりませんが、ADコンバータの処理を考えると早すぎるのは良くない気がします。

回路が決まったのでシミュレーションしてみました。

先ほどの部品を使って回路を組んでみました。
今回もLT Spiceでシミレーションしています。

ウィーンブリッジ回路で正弦波を出力している画像

ちなみにLT spiceのライブラリに使いたい部品がないときは.libで取り込むことができます。今回はオペアンプをSTマイクロンのサイトから入手しています。
追加方法についてはリニアテクノロジー社のサイトで詳しく解説しています。英語です。今度和訳しようと思います。

ちゃんと正弦波になってる?
  • シミュレーション上は問題なく正弦波が出ていることが確認できました。
  • ウィーンブリッジ回路の出力段ではプラスマイナスにスイング()してますが、デカップリングしてオフセットを足すことでプラスにシフト出来ています()。
  • 出力インピーダンスを下げるために入れたエミッタフォロワーでVbeの0.7V下がっていることも確認できました()。

実際の波形は?ちゃんと出力できました。

実際に回路を組んで見ました。ちゃんと出力できましたよー(ง°̀ロ°́)ง
ちゃんとウィーンブリッジ回路を作製しオシロスコープで実際の波形を確認している画像。

まとめ

準備ができたので次はEC計として機能するのかを確認したいと思います!

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